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開新高の山部さん 病院など巡り津軽三味線ボランティア演奏

写真   熊本市大江の開新高校2年の山部美郷さん(16)は、県内の老人保健施設や病院などで津軽三味線を演奏している。不登校から立ち直り、ばちを力強くたたく姿は、高齢者から「頑張る様子に元気をもらった」「孫のようで応援したい」と評判だ。

 山部さんは、小学2年から週に1回程度プロ奏者の高崎裕士さんら(益城町)に師事。熊本市のコンサートで津軽三味線の演奏を初めて聞き、強くかつ繊細な音色に感動。母・広美さん(43)の勧めで習い始めた。

 最初のころは、約2・5キロの三味線は重く、糸(弦)を抑える部分に左手が届かないなど嫌気がさすこともあった。「お年寄りの楽器だと思っていた。恥ずかしく友達にも言わなかった」と話す。

 転機が訪れたのは、中学2年の4月。熊本市の介護老人保健施設に入居する祖父のために演奏したときだった。「感動し泣いた祖父の涙が忘れられない。私の演奏で誰かを元気づけられたのはうれしかった」

 その一方で、学校の友人関係に悩み、中学2年6月のころから卒業までは、ほとんど不登校に。「周りの友達が少し幼く見えた。自分の居場所が無いような感じだった」と振り返る。

 学校に行かなくなると、自宅の部屋に引きこもる時間が長くなったが、三味線演奏のボランティアはやめなかった。「精神的にきつかったけど、三味線が心の支えになっていた」。広美さんも生き生きと演奏する娘を応援しようと、演奏受け入れ希望の施設などを探した。

 現在は月に1、2回、「津軽じょんがら節」や童謡の「朧[おぼろ]月夜」など10曲程度を約1時間披露する。演奏を聞いた高齢者は、懐かしい曲を一緒に口ずさんだり、聞き入って涙を流すことも多い。山部さんは「私もおじいちゃんやおばあちゃんの笑顔から何かをもらっている気がします」と話す。

 2007年に熊本善意銀行のボランティアに登録。善意銀行の仲介で、演奏は3年間で約50回にも上っている。「三味線ボランティアはずっと続けたい。将来は人のためになるような介護関係の仕事を考えています」(佐藤大樹)
善意福祉の福祉活動の趣旨に沿った善意のボランティア活動であれば、年齢、性別、活動の規模や頻度、地域などに関わらず登録できます。特にこれからの福祉活動の担い手となる若い世代のグループ、個人の登録を期待しています。 ボランティア
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